肉体と無常観

                                 

自分の肉体について考える。自分の腕を見ても、それは「固体」でも「液体」でも無い。
「骨」という固体と、「血液-水」という液体と「肉」という有機体で出来ており、血管、
神経等が絶えず血液、信号を流し心や脳の指令で複雑に動くのが「腕」であり、プラス
チックの塊とは明らかに違う。仏教の無常観では、「人」とは、蝋燭の炎のような常に
移ろいゆく「現象」であり、「物」では無く「事」と説く。同じ人間でも、1年も経てば、
肉体を構成する要素は全く違う要素となる。では、「私」とは何?「心」とは何?とい
う、哲学の求めてきた難しいテーマの行き着いてしまう。「流れ」、それが自我なのか?
此処では、「肉体」と「無常観」について少し考えてみた。

2024年6月17日

加藤 K記