新しい絵画



現在まで、多数の抽象画を描いて、公開してきたが、「絵画」、どうだろう、フランスの印象派から始まった現代絵画
は、ニューヨークの新表現主義(ニューペインティング)で終わりを告げて、絵画は「死んだ」という見方も少なくない。
東洋の画家の自分が描く抽象画は、一体どんな文脈で存在するのだろう?制作の手を休めて、一旦立ち止まって、自分の
方向性を考える必要性を感じ始めている。

ただ、近年亡くなられた日本の有名な美術評論家の方が、西洋美術(絵画)と出会った日本及びアジアに生まれる美術や
絵画は全く新しい形の美術のポテンシャルを秘めているのではと、論じ、活動されたと聞く。インターネットのある現代
は、美術運動やイズムの時代ではなく、世界中の人が同時進行で、人間の持つ、共通する普遍性を求めて、いわば横から
縦方向に向かい、 それぞれの世界を深め追求する時代なのかもしれない。

 

2022年6月28日

加藤 K記